永くスイス時計界の縁の下の力持ちとして培われた力量が、満を持して、
世界を驚かせる数々の自社製品としての超絶機構をリリース致しましたのが、
2000年代初頭で、その中にこの「マスターミニッツリピーター」がございます。
メカニカルウォッチの技術的側面において、最高難易度の機構が時打ち機構で、
すなわち“ミニッツリピーター”でございますが、二つのハンマーによって、
ムーブメントの外周をリング状に囲うゴングを規則的に打ち鳴らして、
音により時刻を明示するのですが、構造の特性上、より音を響かせる為には、
空間が必要になります。従来品は、スペースを確保出来るバックケース側に配置して、
音の質と量を研究して、製品化しておりましたが、トゥールビヨン機構とは異なり、
表面上は何の変哲も無い2針や3針のシンプルモデルの様相で、特別な凄みは感じられませんでした。
そこで、ジャガールクルトは逆転的な発想で、構造の表裏配置転換致しまして、
文字盤を部分的にスケルトナイズする事で、2つのハンマーを可視化されて、
時計を手首から外す事無く、リピーターを起動して、2つの異なる動きをして打ち鳴らす
ハンマーを鑑賞する事が可能になりました。
この革新構造は、表面的なエンタメ要素のデザイン演出だけではなく、
ミニッツリピーターとしての本質的な音量を強くするという画期的な機構でございまして、
前述のムーブメントの外周をリング状に囲うゴングを廃して、表面クリスタルガラスを
言わば音響スピーカーとしての役割を担わせる“クリスタルゴング”を発明致しました。
目から鱗が落ちるとも言うべき、この天才的な発想から成る機構は理に適っております。
クリスタルガラスの特性として、表面は平滑で硬く均一な為、音波が当たると強く反射され、
残響音を増加致します。
これにより、強く大きい音量でのオリジナル時打ち機構として、誕生致しました。
もう一つ、2000年代初頭を代表するトレンド複雑機構でもあるロングパワーリザーブ機構ですが、
その機構の中心的な創出メゾンであった同社の十八番とも言うべき
2重香箱による超ロングパワーリザーブ機構で、度肝を抜かれる15日間パワーリザーブでございます。
この超ロングパワーリザーブ機構の優れている点は3つございまして、
まず1つは、約2週間巻き上げ不要という利便性、
しかも実際はオーバースペックで、17日間位は余分に可動致します(笑)
これは公式に15日間としている理由は使用に際し、主ゼンマイのトルクが適切な力量にて
計時精度を維持可能な機関として約15日間に留めております。
2つ目は手巻きの巻き上げ量が、通常の48時間程度の巻き上げ量のモデルと比べて、
ほぼ変わらない点、これはとても大きく、他社ロングパワーリザーブ機構の難点は、
指に巻き上げタコが出来る位に巻き上げ量が多く、また重く、大変疲弊致しますが、
同社はとても心地の良い巻き感で、巻き量が少なく、
しかも手巻き時計の最大の弱点であるゼンマイの巻き切りを防止するスリッピングアタッチメントを備えておりまして、
パワーリザーブインジケーターの目盛りが最大値の15日に達しても巻き止まらせずに滑らせて、空転する安全設計で、
非常にユーザビリティに特化した仕様になっております。
3つ目はトルクインジケーターを兼備させた点でございます。
主ゼンマイからの可動量だけではなく、質も目盛りにより視認出来る事により、
適切な力量を確認しながら使用出来る事が可能になりました。
このクラスの超ロングパワーリザーブモデルとしては、とても優れた技術でございます。
最後にこの日本限定モデルはとても特別な仕様として、フルスケルトナイズ仕様により、
文字盤を完全に無くして、表面からのメカニズムの可動を観賞出来る魅力的なモデルとして、たった5台のみの特別モデルでございます。
マスターミニッツリピーター 日本限定5本