2016年に5本限定モデルの1本として、製作されました。
機械式時計史上で、最も複雑で、最も製作が困難であるのがグランドソヌリ機構。
オーデマピゲの従来のグランドソヌリカリヨンは、直径41mmでございましたが、本モデルは、特別限定仕様として小径が実現して直径39mmでございます。
ソヌリ機構搭載機としては、前例の無い、とてつもない特別仕様でございまして、
本来、自動時打ち機構で、スリーハンマーの特性からして、チャイミング時の充分なスペースを必要として、ムーブメントの実寸とは関係無く、40~44mm径にて外装ケースを大きく製作するのが、基本なのですが、39mm径を実現しているのは、本モデルのムーブメントが直径29.9mm、厚さ5.8mmと489個もの部品数で構成されていながら、サイズがシングルミニッツリピーターとほぼ同サイズというのは、このストライキング機構の分野における同社の強みのひとつで、卓越した超絶技巧の賜物でございます。
特に厚さを抑えている個々のパーツをレイアウトする設計技術は奇跡的で、特出しております。
元来、同社は創業時からグランドコンプリケーションを筆頭に超複雑機構を設計及び製作するのに特化している選りすぐりのエリート時計師集団でございまして、スイス時計製造の中心地であるジュウ渓谷の名立たるウォッチブランドの中でも代表格のトップメーカーでございます。
時計製作の歴史とチャイミング技術は共にございます。
世界的に代表されるのがウエストミンスター寺院の鐘でございますが、毎正時、15分毎(クォーターチャイム)に打ち鳴らされる全世界で日常的に認識されている時を知らせる鐘ですが、建築物の付帯設備としての時計から、壁掛け型の時計、置き型の時計と日進月歩の技術革新で小型化が進みますが、携帯型の懐中時計(ポケットウォッチ)になると、その技術的な難易度の高さから日常の一般市民時計としてではなく、王族貴族向けの限られた上層階級だけの娯楽的な趣味の嗜みとしての存在に昇華されました。







その超複雑機構の専門家として、1875年に創業されたオーデマピゲが、創業間もない1882年~1892年に掛けて製作した28個のムーブメントにグランドソヌリのメカニズムが搭載されています。
グランドソヌリ機構を搭載した初の腕時計は1994年にリリースされたRef.25750PTでございます。
それから約四半世紀を経て、辿り着いたのが本モデルのRef.26344PTでございます。
同社のウォッチメーカーとしての本懐は本モデルの様な機構に集約されているのではないでしょうか。
ケースデザインは、ジュールオーデマのベゼルポリッシュ仕上げとケース側面がヘアライン仕上げを踏襲しております。
文字盤は全5色で、本モデルは18Kゴールド製のスレートグレー文字盤で、ハンドエングレービングを施しております。





